【日記詳細】 星野はづき(51) T160/B98(G)/W63/H88

女としての目覚め

2025年07月12日 06:32

昼下がりのリビング、窓から差し込む光の中で、はづきは静かに紅茶を口に運んだ。

指先の所作、背筋の伸びた姿勢──どこから見ても貞淑で上品な奥様。

けれど、その胸の奥には、夫にも語れぬ感情が小さな種火のように灯っていた。


ある日届いた一通のDM

そこには、ある男性からの丁寧な言葉とともに、「女性としての悦びを思い出させたい」という誘いがあった。


最初は戸惑い、怖れ、そして拒絶さえした。

けれど彼の指導は荒々しいものではなく、まるで古典の舞踏のように優雅で、ひとつひとつの感覚を丁寧に呼び覚ますものだった。


「奥様は、触れられることに慣れていないのですね」

そう囁かれた夜、はづきは初めて、自分の身体がこんなにも敏感だったことに気づく。

知らぬ間に閉じ込めてきた欲望。

そして今、それが、静かにほどけてゆく。


はづきの瞳の奥に、これまでにない艶が宿る。

貞淑であることを疑われたことのなかった彼女が、女として“目覚めてしまった”朝。

鏡の中には、かつての自分とは違う、ある種の自信と妖艶さを帯びた女性が微笑んでいた──。


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