【日記詳細】 星野はづき(51) T160/B98(G)/W63/H88

主人の知らないはづき

2025年08月25日 08:07

久しぶりに帰ってきた主人が、隣で静かに眠っている。

長い出張の疲れが滲む寝顔を見つめながら、胸の奥に複雑な感情が湧き上がる。


この人は、私の変化に気づいていない。

唇にまだ、昨夜の熱が残っていることも。

身体の奥が、別の誰かの感触を覚えていることも。


「おかえりなさい」と微笑んだ私に、彼はただ「ただいま」と応えただけ。

その声に愛情がないわけじゃない。けれど――

女として求められる喜びを知ってしまった私には、どこか物足りない。


朝の光がシーツを白く照らし出す。

主人の寝息を聞きながら、指先で自分の手首を撫でると、そこには先日の彼がつけた跡がまだ薄く残っていた。


胸の奥で、罪悪感と甘美な余韻が絡まり合う。

――こんな私を、主人はきっと知らない。

そして、知らないままでいてほしいと思う自分がいます。


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