はづきの朝は
2025年09月03日 08:43

朝――
まだ空気がクーラーで少しひんやりとしている時間、
カーテンの隙間から差し込む光が、部屋の輪郭をやわらかく浮かび上がらせていた。
はづきはベッドの上で、ひとり目を開ける。
耳に届くのは、遠くを走る車の音と、鳥のさえずり。
静かで、穏やかで、なのに胸の奥には、もう疼きが芽吹いていた。
昨夜の余韻か、それとも夢の名残か――
指先がシーツを無意識に握る。
理性は朝の支度を促しているのに、
女の身体だけが、まるで別の時間を生きているように熱を帯びていく。
誰にも言えない感覚。
けれど、それこそが、はづきの朝を確かに彩っていた。


