つい手が
2025年09月07日 21:01

夜――
窓の外の街灯の光が、カーテンの隙間から細く差し込み、暗い部屋に淡い影を落としている。
静まり返った家の中、時計の針の音だけが時を刻む。
はづきはベッドの上で、胸の奥の鼓動が落ち着かないまま、天井を見つめていた。
肌の内側から湧き上がる疼きが、じわじわと全身を包み込む。
理性が「落ち着いて」と囁くのに、女の身体は素直に求めてしまう。
――抱かれたい。
誰かの腕の中で、熱をぶつけ合いたい。
そんな想いが、抑えても抑えても浮かび上がってくる。
夜の静けさが、余計にその欲を際立たせていく。
ひとりの女としての願いが、胸の奥で疼き続けていた。


