はづきの朝
2025年09月24日 09:11

主人を笑顔で送り出し、玄関の扉を閉めた瞬間、心の奥がざわめき出す。
台所に立つふりも、掃除を始めるふりもできるけれど、
今日の私にはもうそんな余裕はない。
――今日も秘密のバイトの日。
昨日は、心も身体も満たされなかった。
快楽の手前で置き去りにされたような、苦しい欲求不満。
夜もなかなか眠れず、胸の奥と脚の間がずっと疼いていた。
「今日は……私も気持ち良くなりたい」
呟いた自分の声が、余計に身体を熱くする。
ただの“バイト”ではなく、女としての悦びを味わわせてくれる殿方に出会いたい。
求め、求められ、ともにとろけ合うひととき――それを夢見るだけで、
もう下着の奥がじんわりと濡れてしまっている。
鏡に映る自分は、もう良き妻ではなかった。
秘密を抱えた、疼きに飢えたひとりの女。


