明日、出勤です。
2025年11月10日 21:24

夜。
窓の外は静まり返り、街の灯りがゆっくりと滲んで見える。
はづきは明日の支度をひとつずつ丁寧に整えていた。
服を選び、持ち物を確認し、
最後に鏡の前で髪を整える。
――明日は、どんな一日になるのだろう。
そんな小さな期待と緊張が胸の奥で静かに揺れる。
チャイティーの甘い香りがまだ部屋に残っていて、
心を穏やかに包み込む。
今日という日がゆっくりと終わり、
新しい一日がすぐそこまで近づいている。
「明日も、私らしく。」
そう心の中でそっと呟きながら、
はづきは灯りを落とした。


