夜
2025年09月15日 20:31
一日の喧騒がすっかり消え、街も家も静けさに沈んでいる。
窓の外に浮かぶ月明かりが、カーテン越しに淡く差し込み、
寝室の空気を青白く照らしていた。
はづきはシーツに身を横たえながら、胸の奥に残るざわめきを抑えきれずにいた。
昼間から続く疼きは、夜になるといっそう濃くなり、
理性よりも女としての欲望の方が勝っていく。
――もう、止められない。
孤独な静けさの中で、抱かれたいという想いが全身を支配する。
誰かの温もりを夢見るように、はづきはそっと瞼を閉じた。