今、起きました
2025年09月21日 11:06
朝――
最近は眠れぬ夜が続き、心も身体もどこか重たかった。
けれど昨夜は不思議と、深く心地よい眠りに落ちていった。
気がつけば、目覚めた今の身体は驚くほど軽い。
――でも、もっと驚いたのは。
シーツの奥、知らぬ間に熱を孕んでいた身体。
夢の中で何を見ていたのか、記憶は曖昧なのに、
濡れた感覚だけが鮮明に残っている。
「……どうして、こんなに」
久しぶりにぐっすり眠れた朝、
はづきは自分の中に芽生えた熱を前に、
ただ静かに頬を紅く染めていた。