秘密のバイトに向かう
2025年09月30日 07:25

午前の陽射しが眩しくて、少しだけ細めた目。
家を出た瞬間から、心臓の鼓動は落ち着いてくれない。
一歩、また一歩と歩くたびに、胸の奥でドクンと脈が跳ねる。
――今日は秘密のバイト。
久しぶりに“女”に戻れる時間。
駅へ向かう道すがら、ふとした風にスカートの裾が揺れるたび、
素肌が撫でられるようで甘い刺激が走る。
その感覚だけで、身体の奥がじんわり疼いてしまう。
周囲には普通の朝を過ごす人々の姿。
けれど、その中でひとり、私だけが別の世界へ向かっている――
そんな背徳感が余計に熱を上げていく。
「早く……会いたい」
胸の内でそう呟くと、期待と恥じらいが入り混じって、
頬が熱く染まる。
バイト先の扉を開けるその瞬間まで、
この高鳴りはきっと収まらない。


