子どもが大きくなって、家を出ていった。
夫婦の会話も、いつの間にか減ってきた。
実家の親は年を取り、電話口の声も少し弱くなった気がする。
そんなふうに、家族との関係が少しずつ変わっていくのを感じるのは、
この世代の“あるある”かもしれません。
昔のように毎日顔を合わせることはなくても、
心の中にふと浮かぶのは、やっぱり家族のことだったりします。
「最近どうしてるかな」
「元気でいるだろうか」
そう思ったときに、一本の電話をかけてみるだけで、
きっと相手も少し、心がやわらぐのではないでしょうか。
家族って、不思議なものです。
会えば言い合いになったり、素直になれなかったりもするのに、
いざというときには、真っ先に思い出す。
きっとそれが「絆」なんだと思います。
無理してべったりしなくてもいい。
でも、まったくの他人にはなれない。
それが、家族という存在の“重さ”であり、“あたたかさ”でもあるのかもしれません。
照れくさくて言えなかった「ありがとう」や「元気でね」も、
いつか言おうと思っているうちに、言えなくなってしまうこともあるから――
気が向いたときに、ふと一言だけでも伝えてみませんか。
たった一言で、また繋がれるのが、家族なんですから。